Smiley face

 TBSの美術部が40年余りにわたって撮りためた写真約25万枚をデジタルアーカイブ化する取り組みが進んでいる。スターの横顔に美術セットの精華、当時の社会風俗。写真群の一部は、「ひとかどの文化たらん」と志を燃やした時代の「証言」として、東京・赤坂で無料公開されている。

写真・図版
東芝日曜劇場「下町の空」(1964年)で主演した美空ひばり(左)がセットでたたずむ=TBS提供

 TBS赤坂BLITZスタジオのホワイエで6月30日まで開かれている「TBS美術アーカイブ写真展 テレビ文化とは何だったのか?」は、厳選した50枚の写真に年表や解説を付し、戦後の歩みの中にテレビを位置付ける企画展だ。日本でラジオ放送が始まった1925年を起点に「テレビのあけぼの」から始まる全4章で構成する。

 ラジオ東京テレビ(現TBSテレビ)は55年、日本テレビに続く2番目の民放テレビ局として開局。展示は、反戦ドラマの金字塔「私は貝になりたい」(58年)や、生放送から始まった看板ドラマ枠「東芝日曜劇場」のセット写真などを並べて、テレビ画面には映らなかった当時の制作現場の雰囲気を伝える。

 「民放の雄」とも呼ばれたT…

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